膵炎

病院に行ったことのあるあなたならすでにご存知かと思いますが、膵炎には急性膵炎と慢性膵炎の２つの疾患があります。

どちらも男性に多く発症し、原因は共通するものが多いですが、症状や経過は大きく異なります。

急性膵炎とは、アミラーゼなど膵臓から出る消化酵素が活性化し、膵臓そのものにダメージを与えてしまう状態です。

症状は重症度によって異なりますが、みぞおちあたりから背中にかけてかなり強い痛みが断続的に起こり、吐き気や嘔吐、発熱などの症状も出ます。

重症になると腹膜炎を併発し、高頻度で腸閉塞を起こしショック状態となるため、大変重篤な状態になることがあります。

一方で慢性膵炎とは、長い間膵臓に小さな炎症が繰り返されたことで徐々に破壊され、膵臓の機能が著しく低下する疾患です。

慢性膵炎の症状は発症からどれぐらい経っているかで変わってきます。

発症から10年以内であれば、主にみぞおちから背中にかけての痛みで、飲酒や脂っこい食べ物を食べた時に症状が悪化するのが特徴です。

また、発症から10年以上経つと腹痛は軽減しますが、膵臓の機能が低下するため、消化酵素やホルモンの分泌が次第に減少します。

消化酵素が正常に分泌されないと、脂肪を消化することができず、脂肪便や下痢、体重減少などが起きてきます。

インスリンというホルモンが正常に分泌されないと、糖尿病を併発します。

慢性膵炎は急激に悪化することもあり、そうすると急性膵炎と同じような症状が現れることがあります。

急性膵炎も慢性膵炎も、暴飲暴食や過度なストレスなど、生活習慣を見直すことが改善へのキーポイントになります。

このサイトでは、膵炎に関する一般的な原因や考え方に加えて、当院が考える原因や根本的な改善法などについて解説していきます。